【archive】vol.2 @円頓寺

2019.8.1(木) 18:00~20:00

@円頓寺

 夏真っ盛り、暑さの残る夕方。あいちトリエンナーレと七夕祭りで賑わう円頓寺。今回、参加者2名でゆっくり歩きました。大型トラックや営業車など交通量の多い県道から一歩道を入ると、ビルのマスキング効果で車の音は聞こえなくなりました。住宅街の路地からは蝉の大合唱が...。浅間神社で小休憩をとりました。ずっと蝉の合唱が続く中、小さくチリンチリンとガラス風鈴の音も聴こえてきました。「蝉の声って暑い?涼しい?」と問いかけると、「蝉は夏を連想するから暑い」「蝉のいるのは木々、木陰を連想して涼しい」と意見は二分しました。音から人はそれぞれのイメージを持っていますね。

 堀川沿いを歩いて、ブラタモリでも話題になった石垣をチラ見して、五條橋へ。五條橋の上は石畳になっていて、アスファルトとは違う車の走行音が聴こえました。そして七夕祭りで盛り上がる商店街の入口に吊り下げられた吹き流しから、カラカラと涼しげな音が聴こえました。これは納涼音ですね。商店街は両側に露店がぎっしり並んでいて、賑やか。子供達の声や呼び込みの声、楽しげな会話、肉を焼く音、ジュースを冷やしている水槽の氷の音。

 

 でも、商店街から一歩住宅街へ出ると、あまり音は聴こえなくなりました。建物が遮音しているのと、商店街の屋根が音を拡散するのを防いでいるからと思われます。商店街周辺は意外と静か。

 路地に入ると、あいちトリエンナーレの作品が点在していて、そのうちの二つを鑑賞しました。一つは、葛宇路(グゥ・ユルー)の、自身の名前を標識にして無名の道路に設置した実験的作品で、映像と実物の展示がありました。もう一つは、梁志和(リョン・チーウォー)+黄志恆(サラ・ウォン)の、古いスナップ写真に"写り込んでしまった人"をあらためて撮影し、過去に今がアクセスする写真メディアならではの作品。

 

 最後は、「トリエンナーレ修行」と言われる、タブラ奏者のユザーンさんの40日間連続演奏を少しだけ聴きました。途中でユザーンさんが「津田さん、これ40日も絶対無理だヨォ〜」と嘆き?を呟いていましたが、果たして演奏は続くのでしょうか!? その修行の様子を、また聴きに行こうと思います。

 ユザーンさんの演奏を後にして、予定の1時間を超えて疲れもピーク。隣接する素敵な喫茶店があり、そこで疲れを癒す&振り返りをしました。


「喫茶ニューポピー」

https://jouhou.nagoya/kissa-newpoppy/

 

今回は、都会の音&自然の音が混在するエリア。聴こうとすれば、おもしろい音が発見できて、身近な風景もちょっと違って見えます。加えて、飲食店も多いので、疲れを癒してくれるお気に入りのお店も見つかりますね。音を探しながら歩くのにはとてもいい円頓寺でした。